2024年8月に開所式が行われた、グリーンコープTMRセンター。国産の配合飼料の生産拠点であるこの場所が、2024年10月10日に稼働開始。
飼料は、数種類の牧草のほか、グリーンコープの取引先の食品製造副産物であるウイスキー粕、くず米など。乳牛の健康維持に適した配合が調整され、各牧場へと届けられる予定です。この日はそうめん粕や焼酎粕なども含めた12種類の素材が用意され、牧草とともに専用のミキサーへ。機械内では牛が食べやすいよう牧草がカットされながら綺麗な円筒状にロールされていきました。
「これから新設の『耶馬溪ファーム』がスタートするまでは、下郷農協の酪農家それぞれの要望に合わせた飼料が配合され、出荷されていきます」
そう説明するのは、センター長を務める長谷川慎吾。グリーンコープ連合会の職員であり、本プロジェクトをきっかけに酪農の世界を学ぶことになった長谷川は、「まだまだ学ばなければいけないことばかり。けれど、牛という生きもの相手のこの仕事は新鮮で、やりがいを感じています」と話します。
1,000頭規模の乳牛が飼育される「耶馬溪ファーム」のオープン後は、1日40トン、年間約15,000トンの混合飼料を製造する一大施設となる予定。「輸入依存型の酪農からの脱却の実現につながる、全国的にも大きな意味のある施設になるはずです」と、長谷川も期待を込めて話します。
「牛を育て、ふん尿を堆肥化し、その堆肥で国産飼料を育てる。グリーンコープと産地の協働でつくるそんな循環の輪に役立てるという意味でも、この仕事に大きな意義を感じています。ここのエサで育った、耶馬溪ファームの牛たちの牛乳を飲む日が、今から楽しみです」(長谷川)